お中元とお歳暮の違いやマナーは?贈る時期やおすすめの品物も紹介

お中元とお歳暮って両方贈るべきなの?意味や違いをご紹介

お中元もお歳暮も、日頃からお世話になっている人に贈りものをする慣習です。そのため、違いをわかりにくく感じている方も多いのではないでしょうか?

お中元とお歳暮の主な違いは、贈る時期と人気の品物です。また、場合によっては金額や贈る相手が変わることもあります。お世話になった人にきちんとお礼を伝えられるようにするためにも、お中元とお歳暮への理解を深めることが大切です。

この記事では、お中元とお歳暮の違いを紹介しながら、2つの慣習に共通するマナーを紹介します。

お中元・お歳暮の違い

お中元とお歳暮の主な違いは、贈る時期です。また、場合によっては品物の価格帯に差をつけることもあります。お中元とお歳暮の時期と金額の違いについて、それぞれ解説します。

時期の違い

お中元はお盆の時期に、お歳暮は年の瀬に品物を贈る慣習で、2つあわせて「盆歳暮」とも呼ばれます。具体的な日付は以下の通りです。

お中元: 関東 6月中旬〜7月15日
関西 7月下旬〜8月15日
お歳暮: 関東 12月初旬〜12月31日
関西 12月13日〜12月31日

関東・関西以外の地域も、お中元とお歳暮の時期は少しずつ異なります。贈る相手が住む地域では、自分が住む地域とは違う日付をお中元・お歳暮としている可能性も十分ありますのでご注意ください。

金額の違い

お中元もお歳暮も、基本的には3,000〜5,000円が相場です。とくにお世話になった相手には5,000〜10,000円程度まで引き上げるケースもあります。

一方で、お歳暮の予算をお中元よりも2〜3割程度上げるケースもあるようです。これは、お中元とお歳暮が持つ意味の違いに由来します。お中元は上半期の、お歳暮は1年間の感謝やお礼が込められた贈り物です。お歳暮はお中元よりも長い期間にわたる気持ちが込められていることから、お中元とお歳暮とで金額を変えています。

お中元・お歳暮は誰に贈る?

お中元やお歳暮を贈る相手の選び方や、過去にお中元やお歳暮を贈ったことのある相手へのマナーについて紹介します。

お中元・お歳暮を贈る相手

一般的にお中元もお歳暮も、感謝やお礼を伝えたい目上の方に贈ります。贈る相手として選ばれることが多いのは、両親(実家・義実家)、仲人、取引先などです。近年では、友人同士やご近所さんなど、親しい間柄と贈りあうケースも増えています。

お中元を贈った相手にはお歳暮も贈る?

お中元もお歳暮も一度贈ったら、同価格帯の品物を毎年継続して贈るのが一般的です。お中元かお歳暮のどちらかしか贈らない場合は、お歳暮を優先するとよいとされています。そのため、お中元を贈った相手にはお歳暮も贈るのがマナーです。

しかし、毎年のように贈る相手をどんどん増やしてしまうと、金銭的な負担も増えてしまいます。そうならないよう、「この人とのつながりをずっと大事にしたい」という人に限定してお中元やお歳暮を贈ると、毎年の慣習として品物選びも楽しめるでしょう。継続的に贈るのが難しい場合は、お中元やお歳暮ではなく「お礼」やサマーギフトとして贈るのがおすすめです。

喪中でもお中元・お歳暮は贈る?

お中元・お歳暮は、暑中見舞いや寒中見舞いと同様に季節の挨拶です。そのため、自分や相手が喪中のときでも贈ってよいとされています。

一方で、お中元やお歳暮を贈るのはつながりを大切にしたい人ですので、相手が喪中の場合は気分を害さないような気配りを行えるといいでしょう。たとえば四十九日が過ぎる前にお中元・お歳暮の時期が来る場合は、日付をずらして贈ることで、相手への心遣いを伝えることができます。

お中元・お歳暮はやめてもいい?

毎年お中元やお歳暮を贈るうちに相手との関係性が変化して、贈るのをやめたくなることもあるかもしれません。また、仲人へのお中元・お歳暮は例外的に贈る年数の目安が決まっていて、結婚後3年間は贈るものだとされています。そうした場合であっても、連絡もなくお中元・お歳暮を取りやめると相手に心配をかけてしまうかもしれません。

もしお中元やお歳暮を取りやめるのであれば、金額を前年度より抑えたり、暑中見舞いや年賀状での挨拶に変更したりするなど、お礼・感謝を伝える手段を段階的に変えていくのがおすすめです。

お中元・お歳暮におすすめの品物は?

お中元・お歳暮におすすめの品物は?

お中元とお歳暮では、選ばれる品物にも違いがあります。ここでは、カテゴリーごとにお中元とお歳暮におすすめの品物とその理由を紹介します。

お中元におすすめの品物

暑い時期に贈るお中元は、季節感のある食べ物や、常温で保管しても傷まない食べ物がおすすめです。

・お菓子・スイーツ

お中元で人気のお菓子は、常温で長期間保管できるゼリーや、ひんやりと美味しいアイスです。どちらも基本的に小分けされているため、大人数で分けたり、少人数でも長く楽しめたりすることが魅力です。ブドウやモモ、メロンといった季節のフルーツを使った商品も多く、お中元だからこその特別感も味わえます。

・ドリンク

お中元ではジュースやアイスコーヒーなど、冷やして味わうドリンクがおすすめです。ドリンクは常温保存でき、従業員に分けたり来客時に提供したりしやすいことから、取引先へのお中元の品物としても人気があります。

・麺類

そうめん・ひやむぎといった季節感のある麺類もお中元におすすめです。乾麺のため冷蔵庫の中身を圧迫してしまう心配は不要ですし、どちらも好みが分かれづらい味ですので、友人やご近所さんなどプライベート向けの贈り物に向いています。

・うなぎ

7月末や8月初旬にある土用の丑の日にあわせて、うなぎを贈るのもおすすめです。うなぎは5,000円を超える商品が多いため、お中元を贈る相手の中でもとくに大切にしたい人の品物として選ぶといいでしょう。保存期間が短いため、届く前に連絡しやすい実家・義実家などへの贈り物としてもぴったりです。

お歳暮におすすめの品物

お歳暮は、寒さの厳しい時期にぴったりの温かい飲み物や一緒に楽しめるお茶菓子、年末年始にみんなで楽しめる食材などがおすすめです。

・お菓子・スイーツ

お歳暮に贈るお菓子・スイーツは、フィナンシェやバームクーヘンといった焼き菓子、お煎餅・最中などの和菓子がおすすめです。常温で保存できて、小分けにされている商品も多いので、個人・法人を問わず贈りやすいでしょう。

・ドリンク

ドリップコーヒーや紅茶・お茶のティーバッグなど、お湯を注いで飲むドリンクがお歳暮にはおすすめです。保管しやすく、好きなタイミングで飲めるので、取引先への贈り物にも向いています。

・お肉・カニ

忘年会やお正月など、大人数で集まることの多い時期に届くお歳暮は、みんなで分けられるハムやローストビーフ、カニなどもぴったりです。両親や友人、ご近所さんなど、家族構成や好みをよく知っている相手に贈ると喜んでもらえるでしょう。

お中元やお歳暮で贈ってはいけない品物

靴下や肌着、はさみなどの刃物、現金や金券などは、お中元・お歳暮の贈答には向きません。相手によっては、靴下や肌着は「貧乏人への施しもの」、刃物は「縁を切る」という贈り物だと捉えられる可能性があることが理由です。また、現金・金券は「お金に困っているのではないか」という意味として伝わる可能性もありますので、避けましょう。

品物選びに迷ったら

相手の好みが分からなくて品物選びに迷った場合は、カタログギフトがおすすめです。カタログギフトに載っている品物の中から自由に選べるので、きっと好みに合う商品を受け取ってもらえます。郵便局のネットショップでもカタログギフトを取り扱っていますので、ぜひ参考にしてください。

お中元・お歳暮はどうやって渡す?

お中元・お歳暮はどうやって渡す?

お中元・お歳暮を贈る相手と品物が決まったら、渡す方法について考えましょう。届ける時間帯、品物の包装、送り状など、渡す際のポイントについて解説します。

持参もしくは配送する

お中元やお歳暮は、相手のご自宅や会社に訪問して渡すことも、配送業者に届けてもらうこともできます。

持参する場合、訪問する時間帯は早朝や食事どきを避けましょう。配送する場合は送り状を事前に郵送、もしくは品物に同封するのがマナーとされています。

渡す際は、品物をのしで包装する必要があります。持参する場合は外のし、配送の場合は内のしをつけるのが一般的です。

のしの書き方

表書きとして水引の上の方に、お中元の場合は「お中元」または「御中元」、お歳暮の場合は「お歳暮」もしくは「御歳暮」と書き、水引の下には贈り主の名前を記載してください。名前はフルネームで、社名を入れる場合は名前の右上に小さく書きます。

取引先などに連名で渡す場合、3名以下であれば名前は役職・立場が高い順に右から書くのが一般的です。4名以上であれば代表者の名前を書いて左に「他一同」と記載するか、「○○部一同」など、団体名でまとめて書いたうえで、全員の名前を中包みに書くといいでしょう。

送り状の書き方

お中元・お歳暮を配送する場合に必要な送り状は、文面が以下の3つの要素から構成されます。

  • ・時候の挨拶・季節の挨拶
  • ・日頃の感謝・お心遣いに対しての感謝の気持ちを述べる
  • ・結びの言葉

お中元とお歳暮の送り状の大きな違いは、季節の挨拶です。くわえて、感謝の気持ちについての文面を少しずつアレンジすると、相手へのお礼を伝えられるでしょう。

お中元・お歳暮の例文を紹介しますので、以下を参考にお礼状を作成してみてください。

<お中元の送り状>
うだるような厳しい暑さが続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私たちも元気に過ごしています。
さて本日は、日頃の感謝の気持ちを込めて、心ばかりの品をお送りしました。
皆様で御賞味いただければ幸いです。
まだまだ暑い日がつづきますので、どうぞご自愛ください。

<お歳暮の送り状>
冬の寒さが身にしみてくる時期となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
皆様には、今年一年たいへんお世話になりました。
日頃の感謝の気持ちを込めて、ささやかですがお歳暮の品をお送りしました。
ご笑納下されば幸いです。
末筆ながら、幸多き新年を迎えられますようお祈り申し上げます。

お中元・お歳暮をもらったらお返しは必要?

自分がお中元やお歳暮を受け取ったときは、どうしたらいいのでしょうか。お中元・お歳暮をもらった場合の対応方法について紹介します。

基本的にはお礼状で十分

お中元・お歳暮を受け取っても、お返しとして品物を用意する必要はありません。しかし、お中元・お歳暮の品を受け取ったら電話で連絡したうえで、お礼状を返すのはマナーだとされています。お礼状は品物を受け取ってから3日以内に出すことで、お中元・お歳暮を贈ってくれた相手へ感謝の気持ちを十分に伝えられるでしょう。

返礼品を贈ってもOK

こちらからも感謝を伝えたい相手には、返礼品を贈っても構いません。品物の予算は、相手が贈ってくれた品物の半額から同額程度になるよう気を配りましょう。相手が贈ってくれた品物の価格帯を大幅に上回るものを贈答すると、「もう贈り物は結構です」という意味に捉えられてしまう可能性もあるためです。

まとめ

お中元は7〜8月ごろに上半期の感謝を、お歳暮は12月に1年間の感謝を込めて、お世話になった人に贈り物をする慣習です。どちらも季節に合わせた食べ物が選ばれることが多く、予算は3,000〜5,000円が相場だとされています。お中元もお歳暮も毎年贈りつづけるものですので、年を重ねるごとに品物選びに頭を悩ませることも多くなるでしょう。

品物選びに迷った方は、郵便局のネットショップをぜひご利用ください。「お中元・夏ギフト特集」には、フルーツやジュース・スイーツのほか、気になる人気商品が勢ぞろいです。豊富な種類が揃っていますので、目的にあったギフトを探してみてください。

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