お中元の費用相場は?贈る相手や、予算を決めるときのマナーも解説

お中元の適切な価格はどれくらい?

お世話になっている相手にはじめてお中元を贈る時に、費用相場が分からず頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。予算の参考にしようとお中元売場や販売サイトを見ても、扱っている商品の価格帯は1,000〜10,000円以上まで幅広いため、ますます迷ってしまいます。

この記事では、お中元の費用相場や品物選びのポイントを、贈る相手の立場ごとに紹介します。また、お中元の予算を決める際の注意点も紹介しますので、お中元選びの参考にしてください。

一般的なお中元の費用相場とは?

お中元の費用は、3,000〜5,000円程度とするのが一般的です。マイボイスコム株式会社が「My Voice」のアンケートモニター10,263人対象に行った調査「お中元に関するアンケート調査」(※)では、1人が1年に贈るお中元の件数は2〜3件となっており、お中元を送った人のうち約45%に上ります。このことから、お中元全体の平均予算は6,000〜15,000円だと言えるでしょう。

ただし、お中元を贈らない人は年々増加傾向にあり、同調査では2022年にお中元を贈らなかった人の割合が64.7%に上っています。お中元の慣習が薄まりつつあること、お中元を贈ることは義務ではないことが背景にありそうです。そのためお中元の予算や、そもそもお中元を贈るかどうかは、相手との関係性をふまえて決めるといいでしょう。

<参考>
お中元に関するアンケート調査/My Voice株式会社
https://www.myvoice.co.jp/biz/surveys/29011/index.html

●お中元に込められた意味とは

お中元には、年始から夏までの半年間の感謝やお礼などの気持ちが込められています。お中元の起源として有力視されているのが、道教で神様の誕生日に贈り物をする行事「中元」と、仏教で先祖を供養する行事「盂蘭盆 (うらぼん)」です(諸説あります)。日本に伝わったこの2つの行事が同じ日に行われていたため混ざりあい、お世話になった人に贈り物をするお中元という慣習ができたと言われています。そのため、日頃の感謝やお礼を伝えたい人に、適切な費用相場の範囲内で喜んでもらえる品物を贈るようにすれば問題ありません。

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お中元の品物の選び方

【相手別】お中元の費用相場と品物選びのポイント

お中元の費用相場は、贈る相手の立場や自身との関係によって変わってきます。お中元を贈る相手として選ばれることが多い相手への品物の費用相場は以下の通りです。

費用相場 お中元を贈る相手
3,000円 友人・ご近所さん・同僚など
習い事の先生
3,000〜5,000円 家族・親戚
5,000円〜 勤務先の上司
取引先・税理士・弁護士など
仲人

相手ごとに、予算や品物を決める際のポイントを紹介します。

●家族・親戚(両親・義実家・兄弟など)

家族や親戚へのお中元の費用相場は、3,000〜5,000円程度です。自分の両親や兄弟など気取らない相手には3,000円程度、義実家には5,000円程度の品物を選ぶなど、相手との関係性をふまえて価格帯を決めましょう。実家同士もお中元を贈りあっている場合は、事前に確認して費用感を合わせるのもおすすめです。

品物選びでは、相手の家族構成やライフスタイル、食の好みなど、身内だからこそよく知っている情報が参考になります。日頃のやり取りを思い出しながら、喜んでもらえる品物を選びましょう。

●友人・ご近所さん・同僚など

友人・知人・ご近所さん・勤務先の同僚などの対等な相手に贈るお中元は、3,000円程度が相場です。とくに親しい間柄であれば、お返しとして同額程度の品物が用意される可能性もあります。相手へ必要以上の負担をかけないためにも、3,000円程度の品物がおすすめです。

対等な相手へ贈る品物は、相手の好みに合うかどうかにこだわって選ぶと喜ばれます。甘いものが好きな人には焼き菓子やゼリー、小さなお子様がいるご家庭には食べやすいフルーツやジュースなど、贈る相手の喜ぶ顔を想像しながら感謝が伝わる品物を選びましょう。

●勤務先の上司

上司に贈るお中元の費用は、5,000円程度が相場です。目上の人にあまりにも高価なものを渡すと気を遣わせてしまうため、10,000円を超える品物は避けたほうがいいでしょう。会社によっては社内での贈答を禁止している場合もあるので、事前に同僚や先輩などにルールを確認すると安心です。

上司に贈るお中元の品物は、ゼリーやビールなどの常温保存可能な食品・飲料や、カタログギフトなどがおすすめです。金額がはっきりと分かる商品券や金券を贈ると相手に気を遣わせてしまう可能性があるため、避けるようにしましょう。

●取引先・税理士・弁護士など

取引先や顧問税理士・弁護士などビジネスシーンでのお付き合いがある相手に贈るお中元は、5,000円程度が相場です。とくにお世話になっている相手や人数の多い会社に贈るお中元の予算は、10,000円程度まで引き上げてもいいでしょう。

ただし、どんなにお世話になっていたとしても相手が公職に就いている場合は、お中元が賄賂とみなされて刑法第198条の「贈賄罪」で罰せられてしまう可能性もあるため注意が必要です。

品物選びでは、小分けにできるか、常温保存できて日持ちするかなどを重視しましょう。また、取引先がメーカーの場合は、競合他社の品物を選ばないよう注意が必要です。

●仲人

仲人には結婚から3年にわたってお中元を贈る慣習があり、費用相場は5,000円程度とされています。結婚4年目以降はお中元を贈るのをやめても構いませんが、仲人への音沙汰なく贈るのをやめるのは避けましょう。相手に心配をかけないように、暑中見舞いや残暑見舞いの挨拶状などお中元とは別の手段で礼儀を伝えてください。

仲人へのお中元は、相手の好みや家族構成が分かっている場合は、喜んでくれそうなものを選ぶといいでしょう。わからない場合は、相手に品物を選んでもらえるカタログギフトがおすすめです。

●習い事の先生

子どもや自分自身の習い事の先生へお中元を贈る場合、費用相場は3,000円程度です。他の相手と同様に、習い事の先生にお中元を贈るのは義務ではありません。日頃の感謝を伝えるために贈りたいという場合は、他の生徒に負担をかけないよう、誰もいないところで渡すのがポイントです。

ただし、自治体が主催する講座の講師や、公立の教師・幼稚園教諭・保育士といった公務員に贈るのは避けてください。賄賂とみなされ、「贈賄罪」で罰せられてしまう可能性もあります。

習い事の先生へのお中元は、他の生徒からももらっている可能性も考えて選ぶようにしましょう。たとえば食べ物の場合は日持ちするものや、タオルなどの日用品、カタログギフトなどを選ぶのもおすすめです。

お中元の予算

お中元の予算を決める際の注意点

お中元の予算は、自身の金銭的な負担を考慮しながら、相手への気遣いを重視して決めましょう。ここでは、お中元の予算を考える際に参考になる4つのポイントを紹介します。

●お歳暮も贈ることを前提に予算を決める

お中元は上半期の感謝を、お歳暮は1年の感謝を伝えるための贈り物ですので、お中元を贈るのであればお歳暮も贈るのが一般的なマナーです。お中元もお歳暮も毎年継続して贈りつづけるものだとされています。お歳暮の予算はお中元よりも2〜3割程度上げるのが基本です。お中元やお歳暮を無理なくつづけるためにも、背伸びしすぎないよう、適切な予算設定を行いましょう。

●高価すぎるものは相手の負担になる

日頃の感謝の気持ちを示したいと値段の高い品物をお中元に選ぶと、相手に負担をかけてしまう可能性があります。また、目上の人に高価すぎる品物を渡すと、「何かお返しをしなければ」と気を遣わせてしまうかもしれません。相手に気持ちよく受け取ってもらうためにも、お中元の金額は10,000円未満に抑えておくのが無難です。

●返礼品の予算は半額から同額程度

お中元を受け取った場合、お礼状を贈って感謝を伝えるのがマナーとされていますが、返礼品を贈るのは義務ではありません。返礼品を送りたい場合、費用はいただいた品物の価格を上回らないよう注意しましょう。贈ってもらった品物の金額を大幅に上回った場合は、相手に「次回からお中元は結構」という意味だと受け取られてしまう可能性があります。

●予算が前年を下回らないよう注意

お中元やお歳暮は基本的に、毎年同じ価格帯の品物を継続して贈るのがマナーだとされています。予算が前年に贈った品物の価格を大幅に割ってしまうと相手に気を使わせてしまう可能性があるため、毎年無理なく渡せるような予算設定を行うようにしましょう。

まとめ

お中元の予算は贈る相手によって異なりますが、3,000円〜5,000円程度が相場です。10,000円を超える高価な品物は相手に気を遣わせてしまいますし、毎年継続して同額の品物を贈ることになるため自分にとっても負担になります。マナーの範囲内で、相手の好みや家族構成などを考えながら、喜んでもらえる品物を贈りましょう。

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