「家族葬」の香典返し、時期や相場、品物などのポイントをチェック

そもそも贈るべき?

ごく少ない人数で執り行う家族葬は、近年増えている葬儀のかたちです。新型コロナウイルスのような感染症流行時には、特に選ばれる傾向にありますので、その際の香典返しについてもポイントをおさえておきましょう。特に、香典返しを贈る時期や金額の相場、それに相応しいギフトセットについてもご紹介します。

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家族葬では、香典を辞退するのが一般的

「家族葬」の香典返し

家族葬では、香典は受け付けない(辞退する)のが一般的。ご遺族に香典返しの負担をかけないようにという意図があるからですが、一般葬のように受付を用意して香典を受けるケースも。
葬儀案内に香典辞退の旨を記載しても、どうしてもと持参してくださった方や、後日弔問でくださる方など、香典を受け取る場面がないわけではありません。頑なに断っては失礼にあたりますから、ありがたく受け取り、後日香典返しを用意しましょう。

当日は「会葬御礼」のお品を用意

参列に対するお礼である「会葬御礼」は、香典の有無に関らず参列いただいたすべての方へ葬儀当日にお渡しするものです。これは家族葬であっても同様です。会葬返礼品とも呼びます。

会葬御礼の相場と定番の品物

会葬御礼は“お気持ち程度”の品で、1000〜2,000円程度くらいが相場。コーヒー、お茶、ハンカチ、海苔などの日用品、図書カードや商品券などかさばらないものも適しています。お清めの塩やお礼状と一緒に、会葬御礼品をお渡ししましょう。

香典返しは四十九日の法要が過ぎてから

家族葬では香典を辞退するのが一般的ですが、どうしてもとお渡ししてくださる方もいます。その場合には、ありがたく頂戴して、四十九日法要が過ぎてから香典返しを贈る「後返し」をしましょう。神式は五十日、キリスト教式は一ヶ月後が、仏式の四十九日にあたります。
葬儀当日に香典返しをお渡しする「当日返し(即日返し)」は、今でこそ一般的ですが、「後返し」をするのが本来の作法です。四十九日まで時間もありますから、お相手に合った香典返しを選ぶ余裕も生まれます。

家族葬の香典返し、相場やお品物は?

香典返しの相場

家族葬の香典返しの相場は、通常と同じくいただいた額の半額(半返し)が基本。例えば30,000円の香典を頂いたとしたら、香典返しは半返しの15,000円が相場ということになります。
ただ、1親等親族の香典では相場が50,000〜100,000円と大幅に高くなります。半返しは25,000円ですが、香典返しの上限は5,000円程度と考えられています。5,000円を超える場合は、頂いた額の1/3〜1/4程度の予算でも失礼に当たることはありません。
いただいた金額を確認してリストを作り、四十九日法要の後にお贈りできるように品物を選びましょう。

香典返しに相応しい品物

香典返しは、食品や日用品といった、使ったらなくなる「消え物」が定番。お茶・海苔・麺類といった日持ちのする食品や、タオル・石鹸などのような日用品が好まれます。高額な香典をいただいて品物選びに迷ってしまうようなら、カタログギフトがおすすめです。

「香典返しは不要」と言われたら

香典辞退であることをご存知のうえで、「香典返しはいらない」として香典をくださる方もいらっしゃいます。その場合は香典返しを用意しなくても問題ありませんが、四十九日が過ぎたらそのご報告と戒名をお礼状にしたためて、香典のお礼を今一度お伝えします。

現金書留で香典をいただいた場合

現金書留などで後日、香典をいただいた場合は、香典が到着したのが四十九日前でも後でも、四十九日が明けてから香典返しをお贈りします。金額の相場や、贈る品物は通常の通りで問題はありません。

後日弔問いただいた場合

家族葬が終わってから、落ち着いたころに弔問くださる方も。家族葬で香典辞退をしていれば、後日弔問でも香典をいただかないのが通常ですので、後日弔問の方にも香典は不要な旨を、あらかじめお伝えすることが理想です。
それでも香典をご用意いただいた場合には受け取って、四十九日が明けてから、追って香典返しの準備をしましょう。その際の金額の相場や、贈る品物は通常の通りで問題はありません。

“置き配”など贈り方にも工夫を

新型コロナウイルスのような感染症流行時は、対面での受け取りに不安を覚える方もいらっしゃるかと思われます。配送業者によっては、非対面で荷物を届けてくれる「置き配」サービスもありますので、贈り方に工夫をこらしてはいかがでしょうか。
送り先に「宅配ボックス」があるならば、配送伝票にその旨を記載して、入れてもらうのも良いアイデアです。そのほか、あらかじめ指定した場所(玄関、置き配用ボックス、車庫、自転車カゴなど)に届けてくれる場合もあります。

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